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「生誕地(岸和田 稲葉町)に石碑」日本の喜劇王 曾我廼家五郎―有志らが建立―

 日本の喜劇王と称され、松竹新喜劇の礎を築いた「曾我廼家五郎」の石碑が、出身地である岸和田市稲葉町に建立され、その除幕式が8月19日、現地で盛大に行われた。

30.08.25曾我廼...

30.08.25曾我廼...

 曾我廼家五郎こと、本名・和田久一は1877年、現・岸和田市稲葉町(堺県南郡稲葉村)の旧家に生まれた。幼少時に父が他界したことで、母方の実家(堺市)に身を寄せ、祖父が住職をしている寺で小坊主として少年時代を過ごした。五郎の叔父・和田元治は、稲葉村きっての俄芝居の名人で、その血をひく五郎は、芝居好きから役者を志し、歌舞伎役者に弟子入り。その後、弟子時代に知り合った曾我廼家十郎とともに日本で初の喜劇団を旗揚げし、大阪道頓堀の浪花座で公演した「無筆の号外」で、一躍脚光を浴びた。五郎は舞台役者だけでなく、みずから脚本を書き、五郎が生み出す「笑いと涙の人情劇」は瞬く間に人気を集め、1932年に来日した世界の喜劇王チャップリンも、五郎の公演に足を運び交歓するなど、世界が認める喜劇王として名を馳せた。

 石碑は、五郎の生誕140年を記念して、その功績を後世に伝えようと、五郎について研究を重ねる「五郎有志会」(川野雅明会長)が中心となり、建立した。庵治石を用いた石碑には、松竹新喜劇看板役者の三代目・渋谷天外の揮毫による「曾我廼家五郎生誕地」の文字が刻まれている。

 社会福祉法人光生会(川口道雄相談役)や、松竹の協力を得て行われた除幕式には、松竹の関係者や、9月4日に大阪松竹座で舞台初日を迎える松竹新喜劇の役者も参列した。五郎有志会の殿本マリ子さん進行のもと、同会メンバーの桑原佳一さんによる開式の言葉に続いて、関係者が祝辞をのべるなど賑やかに執り行われた。

 五郎有志会メンバーで同市稲葉町に住む五郎の子孫にあたる奥野光吉さんは、「地元には今も、五郎の血縁者が多く住んでいます。この町から、松竹新喜劇の礎を築いた曾我廼家五郎という偉人が誕生したということを多くの方に知ってもらい、後世に伝えたいという思いで取り組んできたことが、今回の石碑建立に繋がった。自分たちだけでは、到底成し得なかったことです。これまでご尽力いただいた方々には、感謝の気持ちでいっぱいです」と話していた。

 11月1日には、ゆかりの地である久米田寺明王院に建立された石碑の除幕式と、五郎の没後70年法要も行われる。
 

  2018/08/25   Web担当
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