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「免許の自主返納が増加」高齢ドライバ―

昨年、過去最高を記録
 交通事故の死者数が減少傾向にある中、死亡事故に占める75歳以上の高齢ドライバーの比率が高まっている。10年前は全体の約8%であったものが、平成29年では約13%に達した。一方、こうした中で、高齢ドライバーの免許自主返納(申請による取消)件数も増加している。平成29年における75歳以上の免許自主返納件数は25万3937件と過去最高を記録した。高齢ドライバーの免許自主返納については、返納者に特典を用意するなど自治体による支援制度も広がっている。
 警察庁のまとめによると、交通事故による死者数は昭和45年の1万6765人をピークに減少、平成29年は3694人だった。
 ところが、75歳以上の高齢ドライバーによる死亡事故に限ると、統計のある平成19年以降は毎年400人台で推移しており、死亡事故全体に占める比率は19年の8・2%から29年は12・9%に上昇している。
 警察庁の資料によると、75歳以上の高齢ドライバーは75歳未満のドライバーと比較して死亡事故が多く発生し、その人的要因はブレーキとアクセルの踏み間違いなど操作不適による事故が多い、と分析している。
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 一方、こうした中で、高齢ドライバーの免許自主返納も年々増加している。
 警察庁の運転免許統計によると、平成29年における免許自主返納件数は65歳以上で40万4817件であり、75歳以上では25万3937件と前年比9万1596件増加した。75歳以上の増加要因としては、認知機能検査を強化した改正道路交通法が施行されたことや、高齢ドライバーの事故防止に対する理解が深まったことなどがあるとみられる。
 
自治体の支援制度拡大
 さらに、自治体による支援制度も、高齢ドライバーの免許自主返納を促す背景ともなっているようだ。
 大阪府は、府内在住の65歳以上を対象として「高齢者自主返納支援制度」を24年7月から始めた。
 取得した「運転経歴証明書」を提示すると、登録しているサポート企業(店舗)から割引などの特典を受けることができる。サポート企業には、ショッピング、グルメ、温泉・旅館、タクシーなど629事業所(29年12月末現在)が登録している。
 府内市町村では、熊取町が65歳以上を対象に、「高齢者運転免許自主返納支援制度」を実施している。
 町内を循環する「ひまわりバス」の5年間有効の無料定期乗車券(通常、1乗車大人100円)を交付しており、制度をスタートした24年7月から30年2月7日までの累計で300人の申請を受け付けた。
 堺市は昨年、「さかい高齢者運転免許自主返納サポート事業」をスタートした。
 75歳以上を対象にタクシー利用券6000円分(500円券×12枚)を1回限り進呈する。29年4月1日以降の自主返納者を対象として昨年7月から申請受け付けを開始したが、今年2月末現在で1315件の交付を決定した。
 このほか、泉佐野市ではさきごろ、昨年12月1日以降に自主返納した65歳以上の100人を対象に地域ポイントである「さのぽ」を10万ポイント進呈した。平成29年度事業として実施したが、30年度も実施する計画だ。
 ちなみに、75歳以上の運転免許保有者は、平成29年末現在で約539万人となっており、全保有者の6・6%を占めている。
  2018/05/12   Web担当
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